肌色・肌質・毛量・毛質などを専門の医師が診て、適切な脱毛マシンで脱毛施術を行いますが、そもそも「クリニックで取り扱いがない」「最適ではなくクリニックに取り扱いの中から選ぶ」「肌への問題はないが、旧式なので施術スピードが遅い」というマシンがあるのも現実です。
基礎知識として知っておくと、クリニック選びの際に役に立つでしょう。
医療脱毛マシンの種類について
日本の医療脱毛マシンとして使用されているのは大きく分けて以下の3種類。
●アレキサンドライトレーザー脱毛機
●ヤグレーザー脱毛機
●ダイオードレーザー脱毛機
また、脱毛の方法は、大きく分けて以下の2種類。
●HR式(熱破壊式)
●SHR式(蓄熱式)
この3つのレーザー波長と2つの脱毛方法を組み合わせた脱毛マシンはそれぞれ、得意なことと苦手なことがあります。
では、3つのレーザー波長別に、脱毛マシンにはどんな違いや効果があるのかを、ご紹介します。
アレキサンドライトレーザー脱毛機
アレキサンドライトレーザーは、弱いエネルギーで照射しても、ピンポイントで黒い毛に吸収されて発毛組織(毛母細胞)を破壊するため、肌の色が薄くて毛が黒い特徴を持つ一般的な日本人の肌質・毛質には最適な脱毛マシンといえます。実際に日本国内の医療脱毛クリニックのほとんどが採用しています。
今生えている毛にアプローチするため、1週間ほどでポロポロ毛が抜け落ちてくるので、効果が実感しやすいです。デメリットとしては、表皮にメラニンを多く含む色黒肌には照射できない、色の薄い産毛には脱毛効果が出にくいという点です。
脱毛マシン名:ジェントルレーズ(旧式)
取扱クリニック:湘南美容クリニック
脱毛マシン名:ジェントルレーズプロ
取扱クリニック:レジーナクリニック、アリシアクリニック
ダイオードレーザー脱毛機
ダイオードレーザーは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの中間の波長で、2つのレーザーの良さを併せ持つ今1番注目度の高い脱毛マシンです。レーザーの照射面が四角い形のため打ち漏れが少なく施術時間も短いのが魅力の一つです。また、毛の状態に合わせてパルス幅を調整することができるので、細い毛質や産毛にも脱毛効果が期待できます。
ダイオードレーザーの脱毛マシンは、HR式とSHR式と呼ばれる2つの方法を用いたものがあります。
●ダイオードレーザー(HR式)
黒色(毛のメラニン色素)に反応して毛根や毛乳頭を破壊する方法です。
HR式脱毛マシン名:ライトシェアデュエット
取扱クリニック:アリシアクリニック、リゼクリニック
●ダイオードレーザー(SHR式)
蓄熱式脱毛ともいわれ、毛を発生させるシグナルのあるバルジ領域に、弱い熱エネルギーを蓄積させることで毛を発生させない方法です。
SHR式は、熱を蓄積させるのでほぼ痛みがないので、ここ近年人気の脱毛方法ですが、今生えている毛へのアプローチではないので、効果が実感しにくいという面もあります。
SHR式脱毛マシン名:ソプラノアイス・プラチナム
取扱クリニック:レジーナクリニック(一部の院で取り扱い)
SHR式脱毛マシン名:メディオスターNexTpro
取扱クリニック:リゼクリニック
ヤグレーザー脱毛機
YAGレーザー(ヤグレーザー)は、3つの脱毛マシンの中でレーザーの波長が1番長く、肌の奥にアプローチするため、色黒肌や色素沈着を起こした肌にも照射することができます。また、皮下層近くの奥深くで生えているワキやVIOなどの太くて濃い毛にも脱毛効果が期待できます。
太くて濃い毛に高出力のレーザーが照射されるため、肌トラブルが起きやすく、かなりの痛みが伴います。ただし、痛みの感じ方は人それぞれですし、医療クリニックでは麻酔を使用できたり、肌トラブルが起きても医師が対応してくれますので、ご安心ください。
脱毛マシン名:ジェントルYAG
取扱クリニック:リゼクリニック
レーザー複合機
各レーザーのデメリットを補うためにレーザーを出しわける、同時照射するなどの医療脱毛マシンもあります。
脱毛マシン名:クラリティ[CLARITY TWIN™]
クラリティはアレキサンドライトレーザー(ロングパレス)とヤグレーザーのデュアルマシンで肌質などに合わせて使い分け可能なマシンです。
取扱クリニック:レジーナクリニック
脱毛マシン名:スプレンダーX
スプレンダーXは世界初のアレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの異なる波長を同時照射できるマシンです。
取扱クリニック:アリシアクリニック
【編集部ひとことメモ】
●一般的な肌色、毛質、毛量の人には、アレキサンドライトレーザー
●細い毛、産毛が多い人には、ダイオードレーザー
●日焼け肌・色黒、毛が濃い人には、YAGレーザー
参考にしていただき、自分に合ったクリニック選びをしてみてはいかがでしょうか?